5月25日から5月27日まで長崎市で開催された九州眼科学会に参加してきました。全国的に地域単位の眼科学会がなくなっていく中、唯一行われている伝統ある地方学会です。九州・沖縄の地方都市で行われ、若い新人の学会発表の登竜門として、さらに九州の各大学の懇親の場として、私自身非常に楽しみにしている学会の一つです。発表は全て口演で行われ、学術展示がないことも特徴で、会場も1部屋しかなく、必然的に各大学の教授に講演を聞いていただき、そして質問や助言を受けることができ、非常に教育に力が入っているのも特徴です。
琉球大学からは古泉教授、酒井先生、湧川先生、今永が参加してきました。湧川先生は原田病に対する新しい治療について、私はサイトメガロウイルス網脈絡膜炎に対する手術について、ぶどう膜炎専門である九州大学園田教授の座長の元、緊張もあるなか無事に終えることができました。特に湧川先生は2年目とは思えぬ堂々とした発表と質疑応答で、今後の学会発表の自信になったのではないかと思います。また古泉教授は「網膜・視神経」分野での座長に加え、特別講演として「加齢黄斑変性の病態と治療」について講演されました。加齢黄斑変性に対する治療として、病態に即したより良い治療戦略について、データをもとに非常にわかりやすく講演いただきました。日常臨床から得られた知見から如何にして病態を理解し最適な治療を模索していくか、大変ではありますが非常に意義のあることと再認識しました。
また、学会といえば夜!です。オコゼ料理、くじら、長崎牛など、長崎の夜を満喫。懇親会では世界新三大夜景に選ばれた絶景の会場で、龍踊りを拝見しました。沖縄にいるとなかなか接することのない他大学の先生とも話ができ、楽しい学会となりました。来年は大分県での開催となり、託児所の設置も検討いただけるようです。
明日から役に立つ知識やちょっとした工夫、見落としがちな症例など、地方会ならではの多くの講演を聞くことができ非常に勉強になりました。これからも古泉教授のもと様々なことを探求し、学術研究に貢献できるように努力していきたいと思います。(今永直也)