【第129回日本眼科学会総会 参加報告】

琉球大学医学部 眼科

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【第129回日本眼科学会総会 参加報告】

2025年4月17日から20日に東京国際フォーラムで開催された第129回日本眼科学会に参加させていただきました。個人的には日本眼科学会は基礎研究が中心、臨床眼科学会は臨床研究が中心という印象をもっていましたが、最近ではその風潮は残りますが、日本眼科学会でも日常診療に役立つようなシンポジウムや教育講演も増えているように思います。研究分野においても、本格的に研究を取り組む前の若手の先生にとっても、十分勉強になる学会となっているように感じました。若手の先生にとっては、今後行う研究発表の目標や研究成果発表のいい機会であると同時に、ベテランの先生方には、昔の日本眼科学会を懐かしく思う面もあるかもしれません。

今回の学会からの変化として、国際化推進のため、シンポジウムは原則として英語での発表を行うことに決まっていました。学会の参加者も日本人だけではなく、アジア圏からの参加者も散見されるように思いました。今後はますまず学会の国際化がすすんでいくのだと思います。基礎研究のシンポジウムでは専門的な用語が多くなるため、英語が得意ではない私にとっては専門分野以外のセッションでは理解に苦しむ場面がほとんどでした。今後の若い世代の先生は、臨床や研究に時間を費やすだけでなく、英語力も必須となる時代がきているのだと思います。

琉球大学からは大城綾乃先生が「フォークト・小柳・原田病における偏光OCTを用いたメラニン密度と網膜感度の検討」、眞榮平茉莉奈先生が「中心性漿液性脈絡網膜症に対する光線力学的療法後12か月間の強膜厚変化」を一般講演で発表し、どちらもフロアからの質問に対してしっかり対応できていました。今後予定していく論文作成にも生かせる内容の濃い議論ができていたと思います。今後は大学院生を中心に日本眼科学会で研究成果を発表することを目標に指導にも取り組んでいきたいと思います。(寺尾信宏)