4月18日から4月21日にかけて開催されました、日本眼科学会に参加致しました。
とても学びが多く充実した期間を過ごさせて頂きました。
私は4月19日から参加致しました。
4月19日午前に早速自分自身の発表がありました。今回は学術展示でのポスター発表でした。” Widefield choroidal thickness changes and injection frequency after anti-vascular endothelial growth factor therapy for age-related macular degeneration” の題名で、加齢黄斑変性患者に対する抗VEGF注射回数と広域脈絡膜厚の関連について検討した内容です。
私自身初めての加齢黄斑変性領域の研究でして、今永先生を始め指導医の先生方にご教授頂きながら作成まで取り組んできました。
今回の学会発表での質疑応答を通して、本内容の論文作成に向けて改善や深めていく点を得られましたので、今後の研究につなげていく所存です。
また、一般講演「Vogt-小柳-原田病・サルコイドーシス」セッションでの大城先生の発表を拝聴しました。偏光OCTを用いた原田病の検討ということで、新開発機器を用いての研究内容でしたので、会場の皆さんが興味を惹きつけられ質疑応答も非常に熱くなっていました。
同日、古泉先生が座長を務められ、寺尾先生が講演されるOCTAのレクチャーがありました。聴講のために会場に向かいますと、盛況のためあまりにも人が多く、すでに満員で廊下まで人があふれている状況でしたので、残念ながら拝聴することができませんでした。OCTAが、やはり現在のホットトピックであり皆さんの関心の高さが分かる状況でした。
4月20日は、日本眼科学会総会にて、若手学術奨励賞にて今永先生が受賞されました。古泉先生も受賞歴のある賞とのことで、そのような栄誉ある賞を授与されたとのことに感銘を受けました。
今回の学会参加を通して、琉球大学眼科では研究にも力を入れ、そして皆で力を合わせて連携している心強いチームであることを改めて実感致しました。
また、4月20日の夜には、古泉先生行きつけの銀座のバルにて琉大参加メンバーでお食事会を開催してくださり、美味しいお食事と、とても楽しい時間を過ごさせて頂きました。
そして、とても感銘を受けた講演は、評議員指名講演でした。評議員指名講演とは、2年前からテーマを伝えられ、その期間で研究・発表を準備する言わば「宿題講演」であるとのことでした。
今回は3名の先生方、神戸アイセンター病院の万代先生、慶応義塾大学の栗原先生、国際医療福祉大学の後関先生による講演でした。
特に印象に残ったのは、栗原先生による講演でした。
地球の発生から生物の進化、眼という感覚器の進化のCGアニメーションで始まり、画像インパクトで観客を惹きつけました。
主に3つの研究内容を講演されており、①血管内皮細胞増殖因子(VEGF)を上流で制御する低酸素誘導因子(HIF)の活性抑制物質を用いた新たな治療、②近視進行の抑制因子に関する研究、③網膜色素変性に対するキメラロドプシンを用いた遺伝子治療の研究など、最新の研究について非常に分かりやすく講演してくださりました。
栗原先生ラボでは非常に活発に研究が行われていることが活き活きと伝わり、とても刺激を受けました。
その他にも色々な先生方の講演を拝聴することができ、iPS細胞を用いたGenome based medicineの構想、サギングアイシンドロームという新たな疾患概念、Rosenfeld先生による加齢黄斑変性招待講演と、非常に多岐に渡っていました。
日本眼科学会参加を通して、日常診療から研究にわたる多分野に関して、非常に充実した学びの機会となりました。
この度の学会参加のためにご協力くださった琉大眼科医局の皆様に感謝致します。この経験を糧に、更に精進して参ります。(眞榮平茉莉奈)