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琉球大学医学部 眼科

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【ARVO 2025 (The Association for Research in Vision and Ophthalmology) 参加報告】

2025年5月3日から8日にかけて、米国ユタ州ソルトレイクシティにて開催されたARVO (The Association for Research in Vision and Ophthalmology) 参加報告に参加いたしました。ARVOは各国から眼科学の研究者が集う世界最大規模の学会であり、基礎研究を中心としつつ、近年では臨床研究やAIを用いた先進的な研究も数多く発表されています。

琉球大学からは、寺尾先生、今永先生、眞榮平先生、そして私(大城綾乃)の4名がポスター形式での研究発表を行いました。私は偏光感受性OCT(PS-OCT)を用いて、急性期のVogt-小柳-原田病(VKH)の変化を後部強膜炎と比較した研究について発表いたしました。ポスターセッションでは、発表者が3時間にわたり自らのポスター前で待機し、来訪者との討論を行います。英語でのディスカッションには不安がありましたが、質問者が丁寧に言い換えたり、ゆっくりと話してくださったおかげで、有意義な対話を経験することができました。会場では、毎日約1,000枚ものポスターが掲示されており、自分の研究分野に近いテーマや、今後の研究に役立つアイデアに触れることができました。世界各国のレジデントや若手研究者も活発に発表しており、大変刺激を受けました。また、ポスター発表者への質問を通じて、研究の背景や手法について直接学ぶことができたことも貴重な学びとなりました。

Paper sessionやシンポジウムでは、国内学会ではまだあまり取り上げられていない最先端の研究トピックや研究手法が数多く紹介され、限られた期間でも世界の研究動向を肌で感じました。Discussionの熱量に圧倒されつつ、アメリカの研究現場における人材・資金・スピード感が日本とかなり異なることを感じ、日本、とりわけ沖縄のような地域でも可能な研究のあり方を改めて考える機会となりました。

滞在中のあいた時間に、会場周囲の美しい街並みや寺院を見学したり、車で1時間半程度のボンネビル・ソルトフラッツを訪ねました。かつて湖だった場所が乾燥してできた自然地形です。地平線まで続く真っ白な塩の大地は圧巻でした。

初のARVO参加で、学会の規模と世界の研究者の熱量にとても刺激を受けました。この貴重な経験を糧に、今後の研究活動に一層励みたいと思います。(大城綾乃)

ARVO 2025 was held in Salt Lake City, Utah, from May 3 to 8. From our university, Dr. Terao, Dr. Imanaga, Dr. Maehira, and I (Oshiro) presented our research in the poster sessions. Although I was initially nervous about presenting in English, many attendees were supportive, and I was able to enjoy meaningful discussions about my work.
Approximately 1,000 posters were presented each day. I explored many that were closely related to my field, which offered valuable insights for future research. I was especially inspired by the high-quality presentations given by young researchers from around the world. The symposiums and paper sessions also introduced many novel topics and techniques that are not yet widely discussed in Japan.
During our free time, we visited the Bonneville Salt Flats—a vast, white salt plain with a breathtaking landscape.
This first ARVO experience was both inspiring and motivating. I am eager to continue advancing my research with a broader, international perspective.

 

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【第129回日本眼科学会総会 参加報告】

2025年4月17日から20日に東京国際フォーラムで開催された第129回日本眼科学会に参加させていただきました。個人的には日本眼科学会は基礎研究が中心、臨床眼科学会は臨床研究が中心という印象をもっていましたが、最近ではその風潮は残りますが、日本眼科学会でも日常診療に役立つようなシンポジウムや教育講演も増えているように思います。研究分野においても、本格的に研究を取り組む前の若手の先生にとっても、十分勉強になる学会となっているように感じました。若手の先生にとっては、今後行う研究発表の目標や研究成果発表のいい機会であると同時に、ベテランの先生方には、昔の日本眼科学会を懐かしく思う面もあるかもしれません。

今回の学会からの変化として、国際化推進のため、シンポジウムは原則として英語での発表を行うことに決まっていました。学会の参加者も日本人だけではなく、アジア圏からの参加者も散見されるように思いました。今後はますまず学会の国際化がすすんでいくのだと思います。基礎研究のシンポジウムでは専門的な用語が多くなるため、英語が得意ではない私にとっては専門分野以外のセッションでは理解に苦しむ場面がほとんどでした。今後の若い世代の先生は、臨床や研究に時間を費やすだけでなく、英語力も必須となる時代がきているのだと思います。

琉球大学からは大城綾乃先生が「フォークト・小柳・原田病における偏光OCTを用いたメラニン密度と網膜感度の検討」、眞榮平茉莉奈先生が「中心性漿液性脈絡網膜症に対する光線力学的療法後12か月間の強膜厚変化」を一般講演で発表し、どちらもフロアからの質問に対してしっかり対応できていました。今後予定していく論文作成にも生かせる内容の濃い議論ができていたと思います。今後は大学院生を中心に日本眼科学会で研究成果を発表することを目標に指導にも取り組んでいきたいと思います。(寺尾信宏)

 

 

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【FujiRetina 2025 参加報告】

2025年3月28日(金)~30日(日)に東京の虎ノ門ヒルズフォーラムで開催された
第4回FujiRetinaに参加させていただきました。本会は、日本網膜硝子体学会(JRVS)主催により開催され、網膜疾患の診断・治療に関する国内外の最新の知見が共有される国際学会で、今回も世界中から著名な眼科医が多数来日し、まるで海外学会に参加しているかのような国際的な雰囲気を日本国内で体感することができました。

琉球大学病院からは古泉英貴教授が「Changes in scleral thickness after half-dose photodynamic therapy for central serous chorioretinopathy: Twelve-month results」という演題を、寺尾信宏先生が「A case of macular hole after photodynamic therapy for central serous chorioretinopathy」という演題を、私宮良はポスターで「Vortex vein anastomoses and choroidal vascular hyperpermeability in central serous chorioretinopathy」という演題を発表しました。私自身の発表はポスター優秀賞を受賞することができ、大変光栄でした。

しかしながら英語でのプレゼンテーションや質疑応答においては課題も感じ、今後はより円滑にディスカッションを行えるよう、さらなる語学力と発信力の向上を目指したいと感じました。私は普段、黄斑疾患を中心に外来をしているため、今回の参加では海外における抗VEGF薬治療の実際や最新の黄斑疾患研究について学ぶことができ非常に貴重な経験となりました。また、最近では硝子体手術にも携わる機会をいただいているため、海外での硝子体手術についても術者としての視点からも拝見し知見を深めることができました。

学会中は、発表後の質疑応答やフロアとの意見交換が非常に活発で、発表者との議論にとどまらず、聴講者間での意見交換を通じても多くの知見を得ることができました。とりわけ、寺尾先生が他の先生方とディスカッションされている様子は、聞いているだけでも大変勉強になりました。著明な先生のみならず、他大学からも多くの専攻医の先生がポスター発表を行っており、若手医師にとっても発表の機会と成長の場として非常に有意義な学会であると感じました。琉球大学の専攻医においても、将来的に海外学会での発表を目指すにあたって、まずはこのような国内での国際学会で経験を積んでもらいたいと強く思いました。本学会では自身の発表という実践を通じて、多くの貴重な学びと気づきを得ることができました。海外の研究者や臨床医と同じ空間で議論できる大変貴重な経験を得ることができました。今回の経験を活かし、今後も臨床・研究の両面において精進していきたいと思います。

最後になりますが、本学会を主催された坂本泰二教授をはじめとした関係者の皆様、運営に携わったすべての方々に厚く御礼を申し上げます。(宮良安宣)

 

 

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【The Macula Society 48th Annual Meeting 参加報告】

2025年2月12日~15日に米国フロリダ州・Charlotte Harborで開催されたThe Macula Society 48th Annual Meetingに参加・発表してきました。Macula Societyは世界最高峰の黄斑研究会であり、今回私はCSCに対するPDT後の広角脈絡膜解析に関する研究発表を行いましたが、琉大眼科の一連の仕事は世界的にも高く評価されており、とても嬉しく思いました。また今回は恐れ多くもCSCのシンポジウムでパネリストにも選んで頂き、貴重な経験となりました。自身の発表以外でも、近々日本にも導入が見込まれる萎縮型加齢黄斑変性の新規治療や各種疾患への遺伝子治療の最先端の話題など、日本ではなかなか聴けない情報を多く得ることが出来、非常に収穫の多い渡航となりました。

私が幸運にもメンバーに選んで頂き、初めてMacula Societyに参加したのが2015年、今からちょうど10年前の42歳の時でした。若い時から参加できたことで顔馴染みも増え、最近はfirst nameで呼んでもらえることも多くなりました。早くから人脈形成を行うことができるだけでなく、ひいては日本の眼科学の発展につながると信じますので、国際的な舞台での活躍を夢見る若い先生こそ、是非チャレンジして頂きたいと思っています。これからも組織の壁を越えて、気概のある若手を応援していく所存です。(古泉英貴)

 

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第5回 Okinawa Pacific Eye Conference 参加報告

2025年2月8日の「第5回Okinawa Pacific Eye Conference」に参加させて頂き、充実した学びの時間を過ごさせて頂きましたのでご報告致します。

3つの講演で構成され、幅広い分野を学ぶことができる勉強会でした。

1つ目は、群馬大学眼科の秋山教授による「眼底血管イメージングの進歩」に関するご講演でした。OCT開発の歴史から振り返り、秋山教授が眼科入局時は眼底診察のみでしたが翌年には群馬大学に日本で初めてOCTが導入され、眼底疾患の診察が急激に変遷した実体験をお話されて、興味深く拝聴しました。その後の蛍光眼底造影検査の導入、さらにOCTAの導入と続き、眼底血管イメージングを用いた症例提示も拝見しました。今後はさらに侵襲的検査から非侵襲的検査へさらに発展を遂げていくだろうという講演の締めくくりに、今後の眼科学の更なる発展を楽しみに思い感銘を受けました。

2つ目は、金沢大学眼科准教授の小林先生による「角膜内皮移植/培養角膜内皮細胞移植」に関するご講演でした。DSAEK・DMEKについてこれまでの技術発展の経緯、また小林先生が開発された手技や手術器具について学ばせて頂きました。また、小林先生は手技や器具の開発時は一つ一つ必ず論文化されるとのことで、そのことについても感嘆しました。近年イスラエルで開発されたアクリル素材の人工角膜内皮(Endoart®️)、日本で開発に注力されている培養ヒト角膜内皮細胞(ビスノバ®️)という、最新の角膜内皮移植についてもご教授くださり、会場全体が惹き込まれているのを実感しました。今後の角膜内皮移植は、これまでの常識から色々覆るような治療になるのではないか、と高揚致しました。

3つ目は、国立成育医療研究センター眼科診療部長の仁科先生による「乳幼児の眼振」に関するご講演でした。乳幼児の眼振と聞くと、鑑別が難しく少し腰がひけてしまうかと思いますが、仁科先生は実際の動画を用いた症例提示をしながら分かりやすく解説してくださりました。特発性のものから、全身的な神経疾患、眼底疾患、先天緑内障と多岐に渡る原因があると学ばせて頂き、小児眼科診察の重要ポイントを学ぶことができました。また、仁科先生は小児における重篤な視覚障害をきたす難病の早期発見に尽力されているとのことで、小児科の先生への周知やホームページの作成に取り組まれているとのことでした。長年小児眼科に携わられて、現在も更なる小児眼科診療の改善に努めている仁科先生のご活動に感銘を受けました。

講演会で非常に学びの多い時間を過ごさせて頂いた後に、古泉先生からお声かけ頂き、慰労会に私も参加させて頂きました。ご講演くださった著名な先生方と同席させて頂き大変恐縮致しましたが、皆様非常に気さくにお話ししてくださりました。また先生方のお話は、群馬大学の清水先生、岸先生、慶應大学の根岸先生といったご高名な先生方が登場する舌を巻いてしまうエピソードがいっぱいでした。

また私は日本眼科学会若手医師国内交流プログラムにて、3月に国立成育医療研究センターへ研修に行かせて頂く予定ですので、非常にタイミングよく仁科先生にご挨拶させて頂き、またお話することができた非常に貴重な機会でした。仁科先生が優しくお話してくださり、緊張しつつも3月の研修が非常に待ち遠しくなりました。

講演会での学び、慰労会での交流と、とても充実した時間を過ごすことができました。ご講演くださった秋山教授、小林先生、仁科先生、座長の古泉教授、責任者の知念先生、共催の千寿製薬株式会社の皆様へ、厚く御礼申し上げます。(眞榮平茉莉奈)

 

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琉球大学病院が移転・開院しました!

2025年1月6日に待望の新しい琉球大学病院が宜野湾市に移転・開院しました。心機一転、診療・教育・研究に一丸となって邁進して参ります。個人的にも偶然自身の誕生日とも重なり、大変想い出深い日となりました。今後とも琉大眼科チームを何卒宜しくお願い致します。(古泉英貴)

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第63回日本網膜硝子体学会参加報告

【第63回日本網膜硝子体学会参加報告】

2024年12月6日から8日にかけて大阪国際会議場で開催された第63回日本網膜硝子体学会に参加して参りました。
当院から参加した寺尾信宏先生による教育セミナー講演、「パキコロイド疾患:中心性漿液性脈絡網膜症、focal choroidal excavationなど」では、pachychoroid関連疾患について最新のtopicを交えて詳しく紹介されており、知識を系統立てて学習することができました。 pachychoroid関連疾患に関する理解がさらに深まり、今後の診療に非常に役立つ内容でした。

私自身も「中心性漿液性脈絡網膜症に対する光線力学療法後に続発性黄斑円孔を認めた2例」という演題で初めてポスター発表を行わせていただきました。多くの先生方から貴重なご質問、ご意見をいただき、この研究をさらに深めるための重要なフィードバックを得ることができました。今回の経験は、自身の研究を進める上で大きな糧となりました。寺尾先生をはじめ、指導に携わっていただいた先生方に感謝申し上げます。

古泉教授が座長を務められた、安川力先生の講演「実臨床経験から考えるnAMDの長期マネジメント」もとても印象的な内容でした。喫煙がnAMDの進行リスクを高めることを患者に効果的に伝える重要性が勉強になりました。また、治療と同様に予防の観点が非常に重要であること、さらには患者のモチベーションを高めるために、免許更新を視力維持の目標にする治療計画の提案など、非常に実践的で参考になる内容が多く含まれていました。このような治療の工夫が患者との信頼関係構築にもつながると感じ、日々の診療に取り入れていきたいと考えています。

さらに、シンポジウム「未来医療を作るデータサイエンス〜若手研究者の挑戦と革新〜」では、データ解析の重要性がますます高まる中、若手研究者の育成プログラムについての報告が印象的でした。このプログラムにはデータ解析の技術習得だけでなく、プレゼンテーション作成や論文執筆のスキルを磨く内容も含まれており、非常に充実しやりがいのあるものであると感じました。また、専門分野や居住地を超えたチームが熱意を持って取り組む姿勢に深い感銘を受け、自身も学ぶべきことが多いと感じました。

古泉教授、寺尾先生、視能訓練士の佐保さんと共にバスク料理店で夕食をいただく機会も設けていただきました。非常に美味しい料理を堪能しながら、学会の内容だけでなく、さまざまな話題で楽しい時間を過ごすことができました。学びとリフレッシュを得ることができ、特に印象深いひとときとなりました。

今回の学会参加を通じて、網膜硝子体分野に関する最新知識を深めるだけでなく、研究や臨床においての成長を促す多くの刺激を受けました。今回得られた貴重な経験を胸に、より良い研究、診療を提供できるよう精進してまいります。(下地拓朗)

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17th Congress of Asia-Pacific Vitreo-Retina Society (APVRS 2024) 参加報告

2024年11月22日~24日にシンガポールで開催されたAPVRS 2024に参加してきました。今回もシンポジウムでの発表、座長、会議と毎日多忙でしたが、各国の友人達とも再会でき、とても充実していました。

今回、自身のことよりも特に印象に残ったのが日本の若手の活躍です。発表でも積極的に質疑応答に加わり、Gala Dinnerでも進んで交流を深めている姿を見て、とても感慨深いものがありました。個々の意識の高さはもちろんですが、日眼のYoung Ophthalmologists Committee (YOC)での啓蒙活動や、網膜硝子体学会でのLeadership Development Program (LDP)などの取り組みが少しずつ芽を出していることを実感した次第です。自身も組織の枠を超えて、日本の若手が世界に飛び出していくことを見守り、できればその架け橋となれることを願っています。

また、先日まで琉大眼科で研修をされていたJose Chua先生(Jom先生)も若手シンポジウムで堂々と発表されていました。来年は彼のホームグラウンドであるフィリピン・マニラでの開催ですので、再会できるのを今から楽しみにしています。(古泉英貴)

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The 65th Annual Meeting of the Ophthalmological Society of Taiwan 参加報告

2024年11月15日~16日、台湾・台北の台北南港展覽館 2 館で開催されたThe 65th Annual Meeting of the Ophthalmological Society of Taiwanに参加し、発表の機会をいただきました。本学会では、2024年の日本眼科学会(JOS)International Young Investigator Symposiumでご一緒させていただいたYu-Ting Hsiao先生からご招待を受け、YO Symposiumにて「Central Serous Chorioretinopathy and the Sclera」と題した講演を行いました。

YO Symposiumでは、香港のEmily Suhan Wong先生による網膜芽細胞腫の生存率に関する社会経済的および医療要因の関連についての系統的レビューとメタアナリシス、台湾の先生方による保存角膜を用いた研究、眼内視鏡を活用した硝子体手術、自己免疫疾患関連ドライアイの検討など、多岐にわたる講演を拝聴しました。これらを通じて、台湾の眼科学の学術レベルの高さを実感しました。さらに、Retina Symposiumでは、家族性滲出性硝子体網膜症に対する硝子体手術、Pachychoroid Neovasculopathy(PNV)に対する抗VEGF療法の治療成績と課題、ヘリコバクター・ピロリ菌がぶどう膜炎に与える影響、未熟児網膜症の原因遺伝子探索など、幅広い内容の発表が次々と行われ、非常に充実した時間を過ごしました。

学会以外では、Yu-Ting Hsiao先生とEmily Suhan Wong先生とともに食事をし、台湾および香港の眼科医療の現状や、それぞれの先生方の研究内容について多くの情報交換を行いました。同年代(私が一番年上でしたが)の先生方が、研究だけでなく臨床にも精力的に取り組んでいる姿勢に大きな刺激を受けました。この経験を通じて、私自身も日本からアジア、さらには世界をリードするような研究成果を発信していこうと改めて決意を固めました。

最後に、このような貴重な機会を与えてくださった台湾眼科学会の関係者の皆様、特に講演の場を提供してくださったYu-Ting Hsiao先生に心より感謝申し上げます。(今永直也)

 

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第 78 回日本臨床眼科学会参加報告

2024 年 11 月 14 日から 11 月 17 日に京都国際会館で開催された日本臨床眼科学会に参加してきました。

当院からは寺尾信宏先生のランチョンセミナー「知れば知るほど使いたくなる!OCT/OCTA の活かし方」、宮良安宣先生の一般講演「ステロイド起因性中心性漿液性脈絡網膜症における渦静脈吻合と脈絡膜血管対称性」、安次嶺僚哉先生の一般講演「水晶体融解性ぶどう膜炎」の発表がありました。一般講演の宮良先生、安次嶺先生は各分野のベテランの先生方からの質疑にも堂々と対応されており感銘を受けました。後日オンデマンド配信のみのセクションではございますが教授の古泉英貴先生のインストラクションコース「実践、眼底自発蛍光」も予定されており、受講できるのを楽しみにしております。

臨眼は眼科学の幅広い演題が集まり、一般講演のみならずシンポジウム、インストラクションコースやランチョンセミナーなど様々なプログラムが用意されていました。非専門医向けの講演も多数あり、眼科一年目の私にとっても非常に勉強になりました。残念ながら満員のため受講できなかった講演や興味のある講演の開催時間が重なったために受講を見送ったものもあるので、後日のオンデマンド配信を是非聴講したいと思います。

赤坂島崎眼科/東京歯大の島崎潤先生の特別講演「角膜の外科治療の進歩と課題」では角膜移植の術式の進化や難治性角膜疾患に対する治療の取り組みから今後の角膜領域の展望まで知ることができ非常に勉強になりました。当院では角膜疾患への外科的治療は行っていないため、学会参加することで普段の診療の中では出会う機会の少ない領域についての知見を得る機会となり、非常に興味深く有意義な時間となりました。

最後にはなりますが、学会長の外園千恵先生をはじめとした本学会の運営に関わってくださった全ての方々に感謝申し上げます。今回参加した学会を通して学んだことを毎日の診療に取り入れて活かしていきたいと思います。また、私と同じく若手ながら意欲的に発表していた先生方のように精進してまいります。(赤嶺もな)