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琉球大学医学部 眼科

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【International Retinal Imaging Symposium 2023 参加報告】

2023年3月31日~4月1日に米国ロサンゼルスのUCLA Meyer & Renee Luskin Conference Centerで開催されたInternational Retinal Imaging Symposium (IntRIS) 2023にて参加・発表をしてきました。IntRISは眼底イメージングに特化した研究会で、最新のテクノロジーや新しい疾患概念に関する情報を手に入れることのできる、私自身もとても大切にしている会です。他のメンバー制のsocietyと比較しても規模が小さく、その分参加者同士の距離が近いのも特徴です。今回は4年ぶりのリアル開催となり、世界中の多くの友人達とも再会でき、最新のホットトピックスを多く拝聴することができました。懇親会は今回のIntRISのpresidentであるDavid Sarraf先生のご自宅(マリブの大豪邸!)で行われ、会の雰囲気そのままのアットホームな時間となりました。今回は近畿大学の眞野先生、佐藤先生とご一緒し、お二人とも若手ながら大変堂々としたプレゼンテーションと質疑をこなされていたことに感銘を受けました。琉球大学からも来年はこの場にチャレンジしたい若手と一緒に参加できればと思っています。(古泉英貴)

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【第127回日本眼科学会参加報告】

2023年4月6日~9日、東京国際フォーラムにて開催された日本眼科学会に参加させて頂きました。

当院からは、古泉英貴教授が一般講演AMD2の座長、フェアウェルセミナー「最適な投与間隔で実現するnAMD長期視力マネジメント」の座長を務められ、山内遵秀先生がランチョンセミナー「チョイス@白内障手術における選択肢」にて「CTRをチョイスするとき」のご講演をされ、私湧川が一般講演「PNVにおける強膜厚の検討」を発表させて頂きました。

また、県内の関連病院からは、玉城環先生(豊見城中央病院)が、シンポジウム「脈絡膜画像所見から病態を考える」にて「加齢黄斑変性と脈絡膜」のご講演、一般講演「沖縄県における滲出型加齢黄斑変性の臨床的・遺伝的特徴」をご発表され、大山泰司先生(那覇市立病院)が一般講演「甲状腺眼症へのステロイド治療が上眼瞼後退と眼涙液貯留量に及ぼす影響」をご発表されました。

東京女子医科大学主任教授 飯田知弘先生の特別講演「Macular imaging~病態のより深い理解へ~」では、画像研究の発展、自発蛍光による視細胞機能評価、ROP既往眼のFAZから中心窩陥凹形成の数理モデリングまで、黄斑研究の奥深さ・面白さをお話頂き、講演時間があっという間に感じるほど、引き込まれる魅力的なご講演でした。日々の臨床での小さな気づきや疑問が、医療の大きな進歩に繋がるのだということに、非常に感銘を受け、疑問を持つこと・それを解明しようとする探求心の大切さを強く認識させて頂きました。

信州大学教授 村田敏規先生の特別講演「黄斑浮腫を何としても治す:他力本願なトランスレーショナル・リサーチの完成物語」では、会場中が笑いに包まれる場面が何度もあり、大変面白く、かつ、非常にわかりやすいご講演で、理解が深まりました。今となっては常識となっているDMEとVEGFとの関係も、その背景には先生の地道な努力や謙虚な姿勢があったことに感動致しました。そして、S1 OCTAを用いた「AI推論蛍光眼底」により、OCTAで漏出を推定でき、造影検査が不要になる時代が本当にそこまできているのだと、驚きとともに期待が膨らみました。

招待講演では、Devers Eye Institute大学のClaude F. Burgoyne先生、東京大学・北里大学名誉教授 養老孟司先生の非常に貴重なご講演を拝聴することができ、教育セミナー、共催セミナーも、大変充実した内容で、有意義な時間を過ごさせて頂きました。一般講演ではAMD分野を中心に聴講し、勉強させて頂きました。(余談ですが、養老先生も学会総会長である東京大学教授 相原一先生も昆虫が大好きとのこと、現地参加記念に頂いたコングレスバッグが昆虫柄であったことに、相原先生のユーモアと昆虫愛を感じました。)

夜は、古泉教授、山内先生、澤口先生とお食事にご一緒させて頂き、美味しいお料理に、先生方との会話も弾み、楽しい時間を過ごさせて頂きました。

私個人としましては、日眼への参加は初めてで、東京国際フォーラムにも初めて訪れました。方向音痴の私は会場の広さと複雑さに困惑し、スマホの万歩計を確認すると、毎日10000歩以上も歩いておりました。

今回、日眼に参加させて頂いたことで、改めて、新年度、気を引き締め頑張ろうという気持ちが湧いてきました。

先生方、皆様、今年度もご指導の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

(湧川 空子)

 

 

 

 

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【第2回FujiRetina参加報告】

【第2回FujiRetina参加報告】

2023年3月25日、26日に東京の虎ノ門ヒルズフォーラムで開催された第2回FujiRetinaに参加させて頂きました。学会発表は何度か経験させて頂いていますが、国際学会の参加、またポスター発表は今回が初めての体験でした。慣れないことばかりで準備から大変でしたが、学会場で同世代の先生と話す機会もありとても貴重な経験となりました。
当科からは古泉英貴教授がサイエンスセッションのchairを務められ、ポスター発表で宮良が参加しました。本学会では様々な分野のセッションやパネルディスカッション、セミナーがあり、とても充実した2日間となりました。また、会場には検査機器や手術器具などの展示ブースも設けられ、最新の製品や技術に触れることができました。国際学会であるため発表や質疑応答もすべて英語で行われていましたが、国内外を問わず様々な先生方が熱い議論を交わしているのを現地で聴くことは大変刺激になりました。ただ自分の英語力が未熟であり、発表や議論の内容を完全に理解できなかった部分があったことはとても悔しく感じました。常日頃から英語に触れることの重要性を再認識させられました。今回の悔しさを忘れず、これからの日々を精進したいと思います。また、昨年にこの場で発表をした今永直也先生、澤口翔太先生の凄さを改めて感じました。
最後になりますが、本学会を開催して頂いた鹿児島大学の坂本泰二教授をはじめ、今回の素晴らしい学会開催に携わられた多くの関係者の方々に深く感謝いたします。(宮良安宣)

 

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【The 46th Annual Macula Society Meeting 参加報告】

2023年2月15日~18日に米国フロリダ州Miami Beachで開催されたThe 46th Annual Macula Society Meetingで参加・発表をしてきました。Macula Societyは世界でも最高峰の黄斑専門部会であり、メンバーになるには厳しい条件をクリアする必要があります。その分、ここで初めて公にされるような最新の治療や新しい疾患概念に関する話題を聴くことのできる、私自身も年間で最も重視している学会です。今回の日本からの発表者は秋山英雄教授(群馬大)、石田晋教授(北大)、大野京子教授(東京医科歯科大)、小沢洋子先生(聖路加国際病院)、近藤峰生教授(三重大)、古泉の6名でしたが、皆がレベルの高い発表と質疑をこなし、Team Japanの力を存分に見せられたのではないかと思います。萎縮型加齢黄斑変性の新規治験や、滲出型加齢黄斑変性の遺伝子治療などの新しい情報も得ることができました。もはや誰もコロナを気にしておらず、マスクをしている人は皆無でした。海外の友人との再会や、新しい出会いもあり、毎日充実していました。現在、多くの国内外の学会がコロナ禍の収束と共にvirtual形式の限界に気づき、以前のようなin person meetingに回帰してきており、琉大眼科も国際的なアピールをさらに精力的に行っていきたいと思います。また日本の若い先生方からも、一人でも多くこの場で活躍できる人材が出てくることを願っています。(古泉英貴)

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【第61回日本網膜硝子体学会総会参加報告】

2022年12月2日~4日に大阪国際会議場で開催された第61回日本網膜硝子体学会総会に参加させて頂きました。琉球大学からは古泉教授、今永先生、澤口先生、湧川先生、新崎が参加致しました。

網膜専門医の先生方が全国各地から集まり、網膜硝子体疾患の病態研究、画像診断、新薬、手術などに関して様々な講演が行われました。
私は県外での学会参加は初めてで、初日から緊張感のある会場の雰囲気、専門性の高い発表内容と活発な議論に圧倒されながら数々のご講演を拝聴致しました。

当院からは、澤口先生が「中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)に対する光線力学療法後12ヶ月間の広角脈絡膜厚変化」について、今永先生が「未熟児網膜症に対するラニビズマブ治療後再燃の関連因子」についてご講演されました。どちらの講演も質問が活発に飛び交っており、先生方の発表された内容がいかに注目され興味を持たれているかということが伝わってくる講演でした。また、他大学の先生の発表内容に参考文献として今永先生の論文が引用されていたことにもとても感銘を受けました。

古泉教授が座長を務められた教育セミナーでは、寺尾先生がAMDの画像診断について基礎から応用までわかりやすく解説してくださいました。専門的な内容の発表が多い中、実際の症例を提示しながら初心者向けに基礎から説明してくださったおかげで、眼科専攻1年目の私でも理解しやすく、大変勉強になりました。
また、盛賞を受賞された滋賀医大の大路先生の講演がとても印象的でした。現在は当たり前のように知られている「ステロイドリスポンダーは若年者に多い」ことを、現時点での私と同様の立場である医学部卒後3年目の時点で見出し、発表されたという事実に大変衝撃を受けました。研究も手術もどちらにおいても優れた業績を残しており、国内外で活躍されている先生の講演を拝聴でき、大変貴重で有意義な時間となりました。
私は「マルチモーダルイメージングで観察できたfoveal tuftの1例」という演題で学術展示で発表させて頂きました。今回の学会発表を通して、物事を論理的にまとめて書くことの難しさを痛感しました。未熟な点ばかりで準備に時間がかかりましたが、湧川先生、今永先生にご指導頂いたおかげで無事に作り終えることができました。お忙しい中、時間を割いて指導して下さった先生方に大変感謝しております。

本学会に参加させて頂いたことで、普段は聞けないような貴重なご講演を多く拝聴でき、自らの知見を深める素晴らしい機会となりました。本学会に携わった全ての関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
(新崎遥)

 

 

 

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【15th Asia-Pacific Vitreo-Retina Society (APVRS) 参加報告 】

2022年11月18日~20日に台北で開催された15th Asia-Pacific Vitreo-Retina Society (APVRS)に参加してきました。ご存じの通り、沖縄と台湾はとても近いのですが、コロナ禍の影響で約4年ぶりの再訪となりました。温暖な気候を初め、沖縄ともどことなく雰囲気が似ており、個人的にも大好きな場所です。台湾は約1か月前に入国制限がほぼ解除されたばかりでしたが、約1000人の現地参加があったとのことで、パンデミック前を彷彿させる賑わいでした。

今回はpachychoroid diseasesのシンポジウムでの発表でしたが、琉大眼科の研究が世界的にも大きなインパクトを与えており、チームの一連の仕事が着実に実を結んでいることを確認できました。他のプログラムも非常にレベルが高く、多くの新しい知見を得ることができました。何よりもアジア各国の友人達にも久しぶりに会うことができ、やはり昨今のvirtualの学会では得難いものがあることを再認識した次第です。

アジアの学会は初対面の先生でも非常にフレンドリーに接してくれますし、英語のハードルも欧米の学会ほど高くないので、国際舞台での経験を積んでみたい若い先生のチャレンジにはとても良い機会だと思います。沖縄はアジアでも有数のリゾートアイランドとして広く知られており、今後の研究を進める上でも大きなメリットがあると改めて感じました。

間もなく年の瀬となりますが、来年も皆で力を合わせて、琉大眼科からさらに良い仕事を発信できるように尽力していきたいと思います。(古泉英貴)

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【第76回日本臨床眼科学会参加報告】

2022年10月13日(木)~16日(日)に東京国際フォーラム・JPタワーホール&カンファレンスで第76回日本臨床眼科学会が開催され、琉球大学からは古泉教授、今永先生、前原先生、照屋先生、森が参加致しました。事前登録は1万人を超え、14会場もある大きな学会で、LIVEやオンデマンドでも視聴可能なハイブリッド開催でしたが、現地では多くの先生方が参加されていました。

学会の華である特別講演では、京都大学の辻川明孝先生のご講演が非常に勉強になりました。RVOの病態がOCTやOCT angiographyの発展により劇的に解明されていった歴史を鮮明な画像とともに解説されており、数年前までの常識が大きく覆される様を拝聴していると、眼科学の益々の発展を期待せざるを得ませんでした。

臨眼特有のインストラクションコースは若手向けの内容も多く大人気とのことで楽しみにしていましたが、「まさにそこが知りたかった!」というような興味深い講演が目白押しでした。事前予約に加え当日受付で追加の受講もしましたが、時間の関係で聞けなかったものも多くあるので、オンデマンド配信を心待ちにしています。

単独の学会とは異なり、様々な演題が集まるのも臨眼のいいところであり、専門がまだ決まっていない私は色々な分野の講演を聞きかじって回っていました。一般講演では白熱した議論がなされており、緊張感を持って聞き入ることができました。大学時代の同期も堂々と発表し質疑応答をこなしている姿を見て、とても刺激を受けました。

前原先生、照屋先生、森は学術展示での参加となりました。私は「眼内レンズ強膜内固定術後に網膜外層障害を生じた2例」の症例報告を発表させていただきました。眼科に入局してから初めての学会発表であり、当初は論文を探すどころか、専門用語がわからず読み進めるのも困難でしたが、今永先生、山内先生、古泉教授のご指導によりなんとか形にすることができました。この場を借りて御礼を申し上げます。Web配信のみなのが残念ですが、今後は現地での発表を目指して精進したいと思います。

最後になりますが、本学会主催の東京女子医大の飯田知弘教授をはじめとした関係者の皆様、運営に携わったすべての方々に厚く御礼を申し上げます。非常に有意義な時間であり、このような機会を頂けたことに感謝するとともに、この経験を今後の診療にも活かしていきたいと思います。(森真希子)

 

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【第33回日本緑内障学会参加報告】

2022年9月16日〜18日にパシフィコ横浜で開催された第33回日本緑内障学会に参加させて頂きました。私自身、初めての県外学会への参加及び発表であったため楽しみと緊張半々で学会に臨みました。
会場では興味深い内容の講演が目白押しであり、最新の緑内障画像診断の話や手術法による成績比較についての話等様々な講演を拝聴しました。中でも特に勉強になった事はガイドライン改訂に携わった先生方による講演です。去年、緑内障診療ガイドラインが改訂されましたが、改訂委員の先生方が実際に改訂に至った経緯や日常臨床で迷う様なテーマについて解説した講演を聞く事で、現在の緑内障診療の現状や課題について整理する事が出来ました。
私自身は「眼内レンズの嚢外固定が原因と考えられた続発緑内障の1例」について発表させて頂きました。水晶体再建術後早期の色素緑内障ではIOL支持部の脱出が原因である可能性や、そこも念頭に置いた診察・前眼部画像検査を行うべきであると発表を通して理解することが出来ました。発表にあたっては指導医の新垣先生、力石先生に何度も手直し、ご指導頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。
今学会では多くの講演を聞く事が出来た事は勿論、私と同じ専攻医の立場でありながら堂々と発表したり積極的に質問している先生もいて、私ももっと興味、関心を深めて発信していかないといけないととても刺激になりました。まだまだ大変な状況の中で、この様に現地に赴き参加できた事は非常に幸運で大変貴重な経験になりました。本学会開催の為にご尽力頂いた全ての方々への感謝を忘れず、この経験を今後の診療に活かしていきたいです。(安次嶺僚哉)

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【第38回日本眼循環学会優秀演題賞受賞報告】

2022年7月16日・17日に富山国際会議場で開催された第38回日本眼循環学会に発表で参加し、一般講演(口演)で優秀演題賞を頂くことが出来ました。今回の演題『片眼性中心性漿液性脈絡網膜症の発症眼・未発症僚眼の脈絡膜血流』は北海道大学との共同研究で、北海道大学の廣岡季里子さんと福岡国際医療福祉大学の橋本勇希さんに琉球大学まで来て頂きLSFGの測定方法を指導してもらい、何度も共同ミーティングを重ねながら形になっていきました。共同演者の北海道大学石田晋教授、齋藤理幸先生には何度もご指導して頂き本当に感謝しております。

 学会での発表は初めてだった為、会場の広さに終始緊張していましたが発表も終えることが出来安心していたところ、最後に閉会式で自分の演題と名前を呼ばれた驚きと壇上で表彰された感動は言葉で現す事のできない出来事になりました。未熟な私を支えてくれた視能訓練士同僚の真栄田美沙さん、最後まで熱心にご指導して下さいました寺尾信宏先生、今永直也先生、共同研究に参加させて頂き発表の機会を下さいました古泉英貴教授には本当に感謝いたします。

 共同演者の皆様と形にしていった研究が評価され優秀演題賞を頂けた事大変うれしく思います。今回の受賞に恥じない様これからも探求心を持って邁進していきたいと思います。(琉球大学病院 視能訓練士 冨山亜季子)

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【第38回日本眼循環学会参加報告】

2022年7月16日(土)・17日(日) に富山国際会議場で開催された第38回日本眼循環学会に参加、シンポジウムでの発表をしてきました。本来であれば2020年、オリンピックの年に富山開催が予定されていましたが、コロナ禍のため学会が延期となり、この度ようやく開催されました。私もこれまで多数の国内学会に参加してきましたが、富山県は沖縄県から飛行機、新幹線で7時間という大移動であり国内では最長の移動距離でした。琉球大からは古泉教授、澤口先生、宮良先生、視能訓練士の冨山亜季子さん、真栄田美沙さんが参加しました。

 琉球大学からは宮良安宣先生から「硝子体手術後の低眼圧により中心性漿液性脈絡網膜症を発症した2例」の症例報告、視能訓練士の冨山亜季子さんが「片眼性中心性漿液性脈絡網膜症の発症眼・未発症僚眼の脈絡膜血流」を発表されました。宮良先生はまだ2年目ですが、すでに黄斑疾患を専門にしておりpachychoroid関連疾患に対する知識も豊富であり、質問にも的確に答えていました。冨山さんは学会発表経験もほぼ無く、広い会場で共同演者としても心配していましたが、立派に発表されていました。2日ともギリギリまで研究に対する知識の取得や読み原稿の練習、質問対策などされており、やはり入念な準備がよい発表を生むのでしょう。私は人生初めてのシンポジウムを担当させていただきました。これまでの一般講演と違い時間も長く、内容も異なるものが求められ緊張しましたが、自分の研究内容を発信することができ有意義な講演でした。また、錚々たるシンポジストの方々と一緒に講演することができ、大変光栄でした。

 また、松山賞受賞講演では女子医大の飯田先生のICGAやOCTによる脈絡膜研究への情熱や歴史を伺うことができました。EDI-OCTの発表から即座に様々な知見を発表され、そのフットワークの軽さや先見性に感銘を受けました。また、若手奨励賞受賞講演では私と同年代の先生方が発表されており、とても刺激を受けました。私も自身の研究を発展させ、あるいは新しい研究により、眼科のアンメットニーズに貢献できる新規性のある研究を模索していきたいと思います。その他、一般講演やポスターではpachychoroid関連疾患や網膜血管病変のみならず、未熟児網膜症や様々な希少疾患の知見を勉強でき、有意義な時間でした。今回は琉大でも保有している超広角OCTやレーザースペックルフローグラフィーの研究が多く、今後臨床にあるいは研究に使えないか、再度検討してみたいと思います。

 そして学会の最後の最後に、冨山亜季子さんの発表が眼循環学会優秀演題賞に選ばれました。全演題中で2題しか選ばれない、非常に競争率の高い中での見事な受賞でした。これまで北海道大学と何度も共同ミーティングに参加して研究内容を理解し、多くの質の高いデータを集め、解析してくれた結果だと思います。共同演者として大変うれしく思います。冨山さん、本当におめでとうございます。(今永直也)