年: 2022年

琉球大学医学部 眼科

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【第61回日本網膜硝子体学会総会参加報告】

2022年12月2日~4日に大阪国際会議場で開催された第61回日本網膜硝子体学会総会に参加させて頂きました。琉球大学からは古泉教授、今永先生、澤口先生、湧川先生、新崎が参加致しました。

網膜専門医の先生方が全国各地から集まり、網膜硝子体疾患の病態研究、画像診断、新薬、手術などに関して様々な講演が行われました。
私は県外での学会参加は初めてで、初日から緊張感のある会場の雰囲気、専門性の高い発表内容と活発な議論に圧倒されながら数々のご講演を拝聴致しました。

当院からは、澤口先生が「中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)に対する光線力学療法後12ヶ月間の広角脈絡膜厚変化」について、今永先生が「未熟児網膜症に対するラニビズマブ治療後再燃の関連因子」についてご講演されました。どちらの講演も質問が活発に飛び交っており、先生方の発表された内容がいかに注目され興味を持たれているかということが伝わってくる講演でした。また、他大学の先生の発表内容に参考文献として今永先生の論文が引用されていたことにもとても感銘を受けました。

古泉教授が座長を務められた教育セミナーでは、寺尾先生がAMDの画像診断について基礎から応用までわかりやすく解説してくださいました。専門的な内容の発表が多い中、実際の症例を提示しながら初心者向けに基礎から説明してくださったおかげで、眼科専攻1年目の私でも理解しやすく、大変勉強になりました。
また、盛賞を受賞された滋賀医大の大路先生の講演がとても印象的でした。現在は当たり前のように知られている「ステロイドリスポンダーは若年者に多い」ことを、現時点での私と同様の立場である医学部卒後3年目の時点で見出し、発表されたという事実に大変衝撃を受けました。研究も手術もどちらにおいても優れた業績を残しており、国内外で活躍されている先生の講演を拝聴でき、大変貴重で有意義な時間となりました。
私は「マルチモーダルイメージングで観察できたfoveal tuftの1例」という演題で学術展示で発表させて頂きました。今回の学会発表を通して、物事を論理的にまとめて書くことの難しさを痛感しました。未熟な点ばかりで準備に時間がかかりましたが、湧川先生、今永先生にご指導頂いたおかげで無事に作り終えることができました。お忙しい中、時間を割いて指導して下さった先生方に大変感謝しております。

本学会に参加させて頂いたことで、普段は聞けないような貴重なご講演を多く拝聴でき、自らの知見を深める素晴らしい機会となりました。本学会に携わった全ての関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
(新崎遥)

 

 

 

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【15th Asia-Pacific Vitreo-Retina Society (APVRS) 参加報告 】

2022年11月18日~20日に台北で開催された15th Asia-Pacific Vitreo-Retina Society (APVRS)に参加してきました。ご存じの通り、沖縄と台湾はとても近いのですが、コロナ禍の影響で約4年ぶりの再訪となりました。温暖な気候を初め、沖縄ともどことなく雰囲気が似ており、個人的にも大好きな場所です。台湾は約1か月前に入国制限がほぼ解除されたばかりでしたが、約1000人の現地参加があったとのことで、パンデミック前を彷彿させる賑わいでした。

今回はpachychoroid diseasesのシンポジウムでの発表でしたが、琉大眼科の研究が世界的にも大きなインパクトを与えており、チームの一連の仕事が着実に実を結んでいることを確認できました。他のプログラムも非常にレベルが高く、多くの新しい知見を得ることができました。何よりもアジア各国の友人達にも久しぶりに会うことができ、やはり昨今のvirtualの学会では得難いものがあることを再認識した次第です。

アジアの学会は初対面の先生でも非常にフレンドリーに接してくれますし、英語のハードルも欧米の学会ほど高くないので、国際舞台での経験を積んでみたい若い先生のチャレンジにはとても良い機会だと思います。沖縄はアジアでも有数のリゾートアイランドとして広く知られており、今後の研究を進める上でも大きなメリットがあると改めて感じました。

間もなく年の瀬となりますが、来年も皆で力を合わせて、琉大眼科からさらに良い仕事を発信できるように尽力していきたいと思います。(古泉英貴)

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【第76回日本臨床眼科学会参加報告】

2022年10月13日(木)~16日(日)に東京国際フォーラム・JPタワーホール&カンファレンスで第76回日本臨床眼科学会が開催され、琉球大学からは古泉教授、今永先生、前原先生、照屋先生、森が参加致しました。事前登録は1万人を超え、14会場もある大きな学会で、LIVEやオンデマンドでも視聴可能なハイブリッド開催でしたが、現地では多くの先生方が参加されていました。

学会の華である特別講演では、京都大学の辻川明孝先生のご講演が非常に勉強になりました。RVOの病態がOCTやOCT angiographyの発展により劇的に解明されていった歴史を鮮明な画像とともに解説されており、数年前までの常識が大きく覆される様を拝聴していると、眼科学の益々の発展を期待せざるを得ませんでした。

臨眼特有のインストラクションコースは若手向けの内容も多く大人気とのことで楽しみにしていましたが、「まさにそこが知りたかった!」というような興味深い講演が目白押しでした。事前予約に加え当日受付で追加の受講もしましたが、時間の関係で聞けなかったものも多くあるので、オンデマンド配信を心待ちにしています。

単独の学会とは異なり、様々な演題が集まるのも臨眼のいいところであり、専門がまだ決まっていない私は色々な分野の講演を聞きかじって回っていました。一般講演では白熱した議論がなされており、緊張感を持って聞き入ることができました。大学時代の同期も堂々と発表し質疑応答をこなしている姿を見て、とても刺激を受けました。

前原先生、照屋先生、森は学術展示での参加となりました。私は「眼内レンズ強膜内固定術後に網膜外層障害を生じた2例」の症例報告を発表させていただきました。眼科に入局してから初めての学会発表であり、当初は論文を探すどころか、専門用語がわからず読み進めるのも困難でしたが、今永先生、山内先生、古泉教授のご指導によりなんとか形にすることができました。この場を借りて御礼を申し上げます。Web配信のみなのが残念ですが、今後は現地での発表を目指して精進したいと思います。

最後になりますが、本学会主催の東京女子医大の飯田知弘教授をはじめとした関係者の皆様、運営に携わったすべての方々に厚く御礼を申し上げます。非常に有意義な時間であり、このような機会を頂けたことに感謝するとともに、この経験を今後の診療にも活かしていきたいと思います。(森真希子)

 

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【第33回日本緑内障学会参加報告】

2022年9月16日〜18日にパシフィコ横浜で開催された第33回日本緑内障学会に参加させて頂きました。私自身、初めての県外学会への参加及び発表であったため楽しみと緊張半々で学会に臨みました。
会場では興味深い内容の講演が目白押しであり、最新の緑内障画像診断の話や手術法による成績比較についての話等様々な講演を拝聴しました。中でも特に勉強になった事はガイドライン改訂に携わった先生方による講演です。去年、緑内障診療ガイドラインが改訂されましたが、改訂委員の先生方が実際に改訂に至った経緯や日常臨床で迷う様なテーマについて解説した講演を聞く事で、現在の緑内障診療の現状や課題について整理する事が出来ました。
私自身は「眼内レンズの嚢外固定が原因と考えられた続発緑内障の1例」について発表させて頂きました。水晶体再建術後早期の色素緑内障ではIOL支持部の脱出が原因である可能性や、そこも念頭に置いた診察・前眼部画像検査を行うべきであると発表を通して理解することが出来ました。発表にあたっては指導医の新垣先生、力石先生に何度も手直し、ご指導頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。
今学会では多くの講演を聞く事が出来た事は勿論、私と同じ専攻医の立場でありながら堂々と発表したり積極的に質問している先生もいて、私ももっと興味、関心を深めて発信していかないといけないととても刺激になりました。まだまだ大変な状況の中で、この様に現地に赴き参加できた事は非常に幸運で大変貴重な経験になりました。本学会開催の為にご尽力頂いた全ての方々への感謝を忘れず、この経験を今後の診療に活かしていきたいです。(安次嶺僚哉)

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【第38回日本眼循環学会優秀演題賞受賞報告】

2022年7月16日・17日に富山国際会議場で開催された第38回日本眼循環学会に発表で参加し、一般講演(口演)で優秀演題賞を頂くことが出来ました。今回の演題『片眼性中心性漿液性脈絡網膜症の発症眼・未発症僚眼の脈絡膜血流』は北海道大学との共同研究で、北海道大学の廣岡季里子さんと福岡国際医療福祉大学の橋本勇希さんに琉球大学まで来て頂きLSFGの測定方法を指導してもらい、何度も共同ミーティングを重ねながら形になっていきました。共同演者の北海道大学石田晋教授、齋藤理幸先生には何度もご指導して頂き本当に感謝しております。

 学会での発表は初めてだった為、会場の広さに終始緊張していましたが発表も終えることが出来安心していたところ、最後に閉会式で自分の演題と名前を呼ばれた驚きと壇上で表彰された感動は言葉で現す事のできない出来事になりました。未熟な私を支えてくれた視能訓練士同僚の真栄田美沙さん、最後まで熱心にご指導して下さいました寺尾信宏先生、今永直也先生、共同研究に参加させて頂き発表の機会を下さいました古泉英貴教授には本当に感謝いたします。

 共同演者の皆様と形にしていった研究が評価され優秀演題賞を頂けた事大変うれしく思います。今回の受賞に恥じない様これからも探求心を持って邁進していきたいと思います。(琉球大学病院 視能訓練士 冨山亜季子)

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【第38回日本眼循環学会参加報告】

2022年7月16日(土)・17日(日) に富山国際会議場で開催された第38回日本眼循環学会に参加、シンポジウムでの発表をしてきました。本来であれば2020年、オリンピックの年に富山開催が予定されていましたが、コロナ禍のため学会が延期となり、この度ようやく開催されました。私もこれまで多数の国内学会に参加してきましたが、富山県は沖縄県から飛行機、新幹線で7時間という大移動であり国内では最長の移動距離でした。琉球大からは古泉教授、澤口先生、宮良先生、視能訓練士の冨山亜季子さん、真栄田美沙さんが参加しました。

 琉球大学からは宮良安宣先生から「硝子体手術後の低眼圧により中心性漿液性脈絡網膜症を発症した2例」の症例報告、視能訓練士の冨山亜季子さんが「片眼性中心性漿液性脈絡網膜症の発症眼・未発症僚眼の脈絡膜血流」を発表されました。宮良先生はまだ2年目ですが、すでに黄斑疾患を専門にしておりpachychoroid関連疾患に対する知識も豊富であり、質問にも的確に答えていました。冨山さんは学会発表経験もほぼ無く、広い会場で共同演者としても心配していましたが、立派に発表されていました。2日ともギリギリまで研究に対する知識の取得や読み原稿の練習、質問対策などされており、やはり入念な準備がよい発表を生むのでしょう。私は人生初めてのシンポジウムを担当させていただきました。これまでの一般講演と違い時間も長く、内容も異なるものが求められ緊張しましたが、自分の研究内容を発信することができ有意義な講演でした。また、錚々たるシンポジストの方々と一緒に講演することができ、大変光栄でした。

 また、松山賞受賞講演では女子医大の飯田先生のICGAやOCTによる脈絡膜研究への情熱や歴史を伺うことができました。EDI-OCTの発表から即座に様々な知見を発表され、そのフットワークの軽さや先見性に感銘を受けました。また、若手奨励賞受賞講演では私と同年代の先生方が発表されており、とても刺激を受けました。私も自身の研究を発展させ、あるいは新しい研究により、眼科のアンメットニーズに貢献できる新規性のある研究を模索していきたいと思います。その他、一般講演やポスターではpachychoroid関連疾患や網膜血管病変のみならず、未熟児網膜症や様々な希少疾患の知見を勉強でき、有意義な時間でした。今回は琉大でも保有している超広角OCTやレーザースペックルフローグラフィーの研究が多く、今後臨床にあるいは研究に使えないか、再度検討してみたいと思います。

 そして学会の最後の最後に、冨山亜季子さんの発表が眼循環学会優秀演題賞に選ばれました。全演題中で2題しか選ばれない、非常に競争率の高い中での見事な受賞でした。これまで北海道大学と何度も共同ミーティングに参加して研究内容を理解し、多くの質の高いデータを集め、解析してくれた結果だと思います。共同演者として大変うれしく思います。冨山さん、本当におめでとうございます。(今永直也)

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【The Macula Society 45th Annual Meeting 参加報告】

2022年6月8日(水)~11日(土)にドイツ・ベルリンで開催されたThe Macula Society 45th Annual Meetingで発表をしてきました。実に2年5ヵ月ぶりの海外出張で、大学もコロナ禍以降前例がないとのことで参加を迷っていましたが、同行の先生方にも背中を押して頂き、思いきって渡航しました。ドイツ入国はワクチン接種証明のみでOK、街は9割ぐらいがノーマスクに見えました。さすがに会場ではマスク着用が義務付けられ、従来の半分ほどの参加者の印象でした。日本からは岸名誉教授(群馬大)、大野教授(東京医歯大)、近藤教授(三重大)、古泉の4名が発表しましたが、日本の研究レベルの高さやプレゼンスをアピールでき、大変有意義な時間でした。海外の多くの友人達とも久しぶりにin personで交流することができ、やはりweb学会は様々な意味で限界があることを再認識した次第です。学会の内容も素晴らしかったのですが、今回は何といっても大野教授が日本人初のGass Medalを受賞され、自分のことのように誇らしい出来事でした。今回は渡航準備の段階から4人で密に情報交換を行い、それぞれの発表の応援をし、まさに戦友のような気分でした。現地でも学術的なことだけでなく、教室運営に関しても十分に意見交換を行うことができたのも収穫でした。もう世界はポストコロナにむけて既に動き出しています。今の鎖国のような状態から一日でも早く脱却し、教室の先生方が世界に向けて羽ばたける環境づくりを行っていきたいと思います。(古泉英貴)

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【第92回九州眼科学会開催報告】

2022年5月27日~5月29日、沖縄県市町村自治会館にて第92回九州眼科学会が開催されました。今回は当科の古泉教授が学会長で、コロナ禍の影響のため3年ぶりの現地開催となり、多数の施設から現地参加してくださり賑わっていました。私自身は初めての九州眼科学会参加で、他大学の後期研修医の先生の発表や、著名な先生方のセミナーを拝聴し、とても貴重な学びの時間を過ごさせて頂きました。

5月27日は角結膜や緑内障、網膜、感染症といった多岐にわたる分野の一般演題が盛りだくさんでした。私自身も続発色素緑内障の症例について発表させて頂き、初めての現地発表でとても緊張しました。質疑応答を通して、症例についてより考察を深める貴重な経験となりました。

ランチョンセミナー、アフタヌーンセミナーでは古泉教授が座長をされ、加齢黄斑変性など網膜疾患の治療最前線について学ばせて頂きました。最近はweb講演会の開催など便利な時代ではありますが、やはり現地での講演は活発な質問やディスカッションが目の前で交わされ、とても刺激を受けました。

5月28日はセミナーや招待講演を中心とした日程でした。古泉教授が「全ての眼科医やスタッフへのメッセージ性の強い内容」とのコンセプトでプログラムを企画して下さったとのことで、私たち若手医師にも分かりやすく、そして今後の診療に実践できるような講演でした。

特に印象に残ったのは、木下茂先生による「角膜診療の過去、現在、そして近未来」というご講演でした。題名の通り、角膜治療の歴史から、今後の角膜医療の進展についてお話してくださりました。今後の角膜治療は再生医療の再ブームとのことで、自家培養角膜上皮シートなどについて実際の症例提示で分かりやすく解説してくださりました。そして、京都府立医科大学で医師主導治験が行われた角膜内皮細胞注入法については今後の治療展望についてわくわくするような内容でした。これまでの角膜移植と異なり、1人のドナー患者から1000人分の角膜内皮細胞を培養できること、拒絶反応が起こらないこと、若年者細胞を移植することによって移植後の内皮細胞数維持を期待できることなど、これまで困難であったことを実現している治療でした。木下先生が取り組まれた研究のように、「be innovative, be internationalであれ」というメッセージにとても感銘を受けました。

最終日5月29日は、14時までの日程でしたが、眼科講習会、ランチョンセミナー、教育講座と密な学習内容でした。最終日まで充実した内容が盛りだくさんで、また明日から始まる日常診療に活かしていこうと気が引き締まりました。

今回の九州眼科学会は琉球大学主催という貴重な機会であり、企画運営を中心に行ってくださった古泉教授、山内先生をはじめ、学会発表についてご指導くださった先生方、沖縄まで来てくださった多くの先生方に感謝致します。(眞榮平茉莉奈)

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【Fuji Retina 参加報告】

2022年4月23日、24日に東京虎ノ門ヒルズフォーラムでFuji Retinaが開催され、当科から古泉教授、今永先生、澤口の3名で参加致しました。昨今、日本の国際競争力の低下が指摘される中で、鹿児島大学の坂本教授の音頭で『日本が主導する国際学会』が開催され、国内に居ながらに海外学会の雰囲気が味わえる貴重な機会となりました。

 当科からは古泉教授、今永先生、澤口がe-posterで発表しました。英語での発表は初めてであり、何が何だか分からない内に終わってしまいました。古泉教授はモーニングセミナー講演とAMDのパネルディスカッションのchairも務められました。

 二日間の充実したプログラムも当然のことながら全てが英語であり、難解な部分も多くありましたが、改めて最新の情報にアクセスするのに、英語は最低限の教養なのだと実感しました。また国内の先生方の英語でのやり取りも格好良く、国際的な場でやり取りする上で日々努力されているのだと改めて尊敬の念を抱きました。

 依然として新型コロナウイルスの影響がある中での学会開催となり、鹿児島大学の坂本教授をはじめ、本学会に関係された多くの方々に深く感謝したく存じます。この学会と通して得た経験を風化させず、今後の診療や研究に臨んでいきたいと思います。(澤口翔太)

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【第126回日本眼科学会総会参加報告】

2022年4月14日から17日に大阪国際会議場で開催された第126回日本眼科学会総会に参加させて頂きました。入局してからは初めて、現地で参加させて頂きました。今までは新型コロナウイルス感染の状況もあったため、他学会はオンラインでの参加をしていましたが、今回は現地でリアルな学会の雰囲気を感じることができて素晴らしい経験となりました。

 当科からは古泉英貴教授が教育セミナー、山内遵秀先生がサブスペシャリティサンデー、今永直也先生が一般講演でご講演されました。古泉教授は「OCT読影の基本」という演題で、様々な黄斑疾患の症例をもとに、OCTの読影に関してご講演頂きました。山内先生は「最新の硝子体手術デバイス」という演題で、実際の手術動画を交えて硝子体手術デバイスに関してご講演頂きました。今永先生は「中心性漿液性脈絡網膜症の新規国際分類と強膜厚」という演題でCSCの新規分類と強膜厚の関係に関してご講演頂きました。普段一緒に仕事をしている先生方が、本学会のような大きな学会でたくさんの注目を浴びながら堂々と講演をする姿はとてもかっこよく、感銘を受けました。また、引用論文として玉城環先生の名前を聞くこともあり、当科の先生達の研究の業績を改めて感じました。

 本学会の4日間で、一般講演やランチョンセミナー、イブニングセミナー、教育セミナー、シンポジウム、特別講演・招待講演など様々なセッションに参加できました。一般講演では演者の先生だけでなく、質疑応答で会場の先生たち同士で熱い議論をしたりと、現地開催ならではの学会の雰囲気を感じることができました。各セミナーでは角膜感染症や眼光学、眼病理など、日頃なかなか聞くことのできない内容を学ぶことができました。招待講演ではベルン大学の Sebastian Wolf 先生と京都大学 iPS 研究所の山中伸弥先生の講演を拝聴しました。Wolf先生の講演はビデオ配信でしたが、山中先生は現地で直接お話を聞くことができました。その他にもたくさんの素晴らしい先生達のお話を聞くことができ、研究内容だけでなく研究に対する姿勢なども学ぶことができました。

 最後になりますが、新型コロナウイルスの影響もある中、本学会を開催して頂いた大阪大学の西田幸二教授をはじめ、開催に携わられた多くの関係者の方々に深く感謝したいと思います。至る所に感染対策の配慮がなされており、安心して現地で参加することができました。今回の経験を活かして、今後の診療や研究に精進していきたいと思います。 (宮良安宣)