【第41回日本眼循環学会参加報告】

琉球大学医学部 眼科

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【第41回日本眼循環学会参加報告】

2025年7月19日(金)・20日(土)の2日間、兵庫県神戸市の神戸ファッションマートにて開催された第41回日本眼循環学会に現地参加させていただきました。本学会は眼循環に関する基礎から臨床までの幅広い研究が発表され、活発な発表・質疑応答が行われた非常に有意義な学会でした。本学会において、琉球大学病院からは古泉英貴教授が「PULSAR延長試験:新生血管型加齢黄斑変性患者におけるアフリベルセプト8mgの156週成績」という演題を、今永直也先生が「偏光感受型光干渉断層計を用いた中心性漿液性脈絡網膜症における強膜複屈折の検討」という演題を、私宮良は「Type 3黄斑部新生血管に対するラニビズマブバイオシミラーへの切替効果」という演題を発表しました。最近は脈絡膜血管吻合についての発表を多くしていたのですが、今回は日々診療にあたっている加齢黄斑変性についてのデータをまとめ、学会という場で発信することができ、大変貴重な経験となりました。本学会では多数の先生方によるご講演があり、いずれも非常に興味深い内容でしたが、なかでも特に印象に残ったのが招待講演として行われたDr. Amani Fawzi(Northwestern University)による糖尿病網膜症に関するご講演です。ご自身がどのように研究テーマを構築し、成果を積み上げてこられたかという内容は非常に説得力があり、研究者としての姿勢に強く感銘を受けました。また、脈絡膜に関するセッションでは、「厚い脈絡膜」に加え、「薄い脈絡膜」に関する議論も活発に行われており、疾患理解の深化と今後の研究の方向性を考えるうえでも非常に示唆に富む内容でした。眼科の医師だけでなく、内科の医師も議論に参加されており、別の視点からの意見も聞くことができました。学会の懇親会では、他大学の先生方との交流を通じて、さまざまな視点や取り組みについて伺うことができ、大変刺激を受けました。

本学会の参加は、研究活動や臨床への意欲をより一層高める貴重な機会となりました。本学会を通して得られた知見や気づきは、日々の診療や研究活動に活かせるものであり、今後もこのような学会に積極的に参加していきたいと感じました。

最後になりますが、本学会を主催された五味文教授をはじめとした関係者の皆様、運営に携わったすべての方々に厚く御礼を申し上げます。(宮良安宣)