2024年11月15日~16日、台湾・台北の台北南港展覽館 2 館で開催されたThe 65th Annual Meeting of the Ophthalmological Society of Taiwanに参加し、発表の機会をいただきました。本学会では、2024年の日本眼科学会(JOS)International Young Investigator Symposiumでご一緒させていただいたYu-Ting Hsiao先生からご招待を受け、YO Symposiumにて「Central Serous Chorioretinopathy and the Sclera」と題した講演を行いました。
YO Symposiumでは、香港のEmily Suhan Wong先生による網膜芽細胞腫の生存率に関する社会経済的および医療要因の関連についての系統的レビューとメタアナリシス、台湾の先生方による保存角膜を用いた研究、眼内視鏡を活用した硝子体手術、自己免疫疾患関連ドライアイの検討など、多岐にわたる講演を拝聴しました。これらを通じて、台湾の眼科学の学術レベルの高さを実感しました。さらに、Retina Symposiumでは、家族性滲出性硝子体網膜症に対する硝子体手術、Pachychoroid Neovasculopathy(PNV)に対する抗VEGF療法の治療成績と課題、ヘリコバクター・ピロリ菌がぶどう膜炎に与える影響、未熟児網膜症の原因遺伝子探索など、幅広い内容の発表が次々と行われ、非常に充実した時間を過ごしました。
学会以外では、Yu-Ting Hsiao先生とEmily Suhan Wong先生とともに食事をし、台湾および香港の眼科医療の現状や、それぞれの先生方の研究内容について多くの情報交換を行いました。同年代(私が一番年上でしたが)の先生方が、研究だけでなく臨床にも精力的に取り組んでいる姿勢に大きな刺激を受けました。この経験を通じて、私自身も日本からアジア、さらには世界をリードするような研究成果を発信していこうと改めて決意を固めました。
最後に、このような貴重な機会を与えてくださった台湾眼科学会の関係者の皆様、特に講演の場を提供してくださったYu-Ting Hsiao先生に心より感謝申し上げます。(今永直也)