2023年4月6日~9日、東京国際フォーラムにて開催された日本眼科学会に参加させて頂きました。
当院からは、古泉英貴教授が一般講演AMD2の座長、フェアウェルセミナー「最適な投与間隔で実現するnAMD長期視力マネジメント」の座長を務められ、山内遵秀先生がランチョンセミナー「チョイス@白内障手術における選択肢」にて「CTRをチョイスするとき」のご講演をされ、私湧川が一般講演「PNVにおける強膜厚の検討」を発表させて頂きました。
また、県内の関連病院からは、玉城環先生(豊見城中央病院)が、シンポジウム「脈絡膜画像所見から病態を考える」にて「加齢黄斑変性と脈絡膜」のご講演、一般講演「沖縄県における滲出型加齢黄斑変性の臨床的・遺伝的特徴」をご発表され、大山泰司先生(那覇市立病院)が一般講演「甲状腺眼症へのステロイド治療が上眼瞼後退と眼涙液貯留量に及ぼす影響」をご発表されました。
東京女子医科大学主任教授 飯田知弘先生の特別講演「Macular imaging~病態のより深い理解へ~」では、画像研究の発展、自発蛍光による視細胞機能評価、ROP既往眼のFAZから中心窩陥凹形成の数理モデリングまで、黄斑研究の奥深さ・面白さをお話頂き、講演時間があっという間に感じるほど、引き込まれる魅力的なご講演でした。日々の臨床での小さな気づきや疑問が、医療の大きな進歩に繋がるのだということに、非常に感銘を受け、疑問を持つこと・それを解明しようとする探求心の大切さを強く認識させて頂きました。
信州大学教授 村田敏規先生の特別講演「黄斑浮腫を何としても治す:他力本願なトランスレーショナル・リサーチの完成物語」では、会場中が笑いに包まれる場面が何度もあり、大変面白く、かつ、非常にわかりやすいご講演で、理解が深まりました。今となっては常識となっているDMEとVEGFとの関係も、その背景には先生の地道な努力や謙虚な姿勢があったことに感動致しました。そして、S1 OCTAを用いた「AI推論蛍光眼底」により、OCTAで漏出を推定でき、造影検査が不要になる時代が本当にそこまできているのだと、驚きとともに期待が膨らみました。
招待講演では、Devers Eye Institute大学のClaude F. Burgoyne先生、東京大学・北里大学名誉教授 養老孟司先生の非常に貴重なご講演を拝聴することができ、教育セミナー、共催セミナーも、大変充実した内容で、有意義な時間を過ごさせて頂きました。一般講演ではAMD分野を中心に聴講し、勉強させて頂きました。(余談ですが、養老先生も学会総会長である東京大学教授 相原一先生も昆虫が大好きとのこと、現地参加記念に頂いたコングレスバッグが昆虫柄であったことに、相原先生のユーモアと昆虫愛を感じました。)
夜は、古泉教授、山内先生、澤口先生とお食事にご一緒させて頂き、美味しいお料理に、先生方との会話も弾み、楽しい時間を過ごさせて頂きました。
私個人としましては、日眼への参加は初めてで、東京国際フォーラムにも初めて訪れました。方向音痴の私は会場の広さと複雑さに困惑し、スマホの万歩計を確認すると、毎日10000歩以上も歩いておりました。
今回、日眼に参加させて頂いたことで、改めて、新年度、気を引き締め頑張ろうという気持ちが湧いてきました。
先生方、皆様、今年度もご指導の程、何卒宜しくお願い申し上げます。
(湧川 空子)