2025年10月9日から12日まで、大阪市のグランキューブ大阪およびリーガロイヤルホテル大阪にて開催された第79回日本臨床眼科学会に参加いたしました。本学会では、臨床現場に即した演題・セッションが数多く企画されており、日常診療に直結する知見を得るうえで非常に有意義な場となりました。
私は「琉球大学病院における眼トキソプラズマ症に対する硝子体手術の検討」という演題で発表を行いました。今回が初めての大きな全国学会での発表であり、準備段階から大きな緊張とプレッシャーを感じていましたが、指導医である大城綾乃先生、今永直也先生の丁寧なご指導とサポートのおかげで、無事に発表を終えることができました。発表当日は多くの先生方からご質問やご意見をいただき、疾患理解や手術適応ついて改めて整理する貴重な機会となりました。当院からは今永直也先生、大城綾乃先生、視能訓練士の冨山亜季子さん、荻堂裕司先生も発表されており、各先生方の堂々と発表する姿も私自身の大きな刺激となりました。
また学会期間中は、インストラクションコースやシンポジウムに積極的に参加しました。各分野のプロフェッショナルとして活躍されている先生方によるご講演は学びが多く、ぶどう膜炎関連、網膜疾患、角結膜疾患、IOL選択や画像診断の最新技術といった幅広い分野の講演に参加し、今後の診療に応用可能な新しい手法や考え方を知ることができました。今月から当院の緑内障グループで学び始めた私にとって、特別講演1の相原一先生による「What is glaucoma?―眼圧との戦い―」は特に印象的であり、眼圧に関する謎がまだまだあることや今後の治療の可能性など興味深い内容で、緑内障に関する疾患理解が高まりました。これらの内容は直ちに日常診療に取り入れたい知見ばかりで、学びを得た充実した時間でした。他にも惜しくも参加できなかった講演に関しましては、後日配信されるオンデマンドを楽しみにしたいと思います。
今回琉球大学眼科に入局して初めての学会参加・発表となりましたが、この機会を通じて、全国の眼科医による多様な視点から最新の知見を学ぶことができたと感じます。今回の経験を糧に、今後の臨床に活かしていきたいと思います。
最後になりましたが、本学会を主催・運営された皆さま、そしてご指導くださった大城先生をはじめとする琉球大学眼科の先生方に、心より感謝申し上げます。(佐藤眞麟)